第1回受賞者発表

お待たせしました☆彡☆彡☆彡

栄えある第1回「プロ市民」人権賞受賞は……

 

  「プロ市民」人権賞には、25件の応募があり、選考の結果、大分県中津市を中心に、半世紀に渡って活動を継続している「草の根の会」に決まりました。

 「草の根の会」の始まりは、1969年当時、多くの公害が明らかになる中での巨大開発「新総合計画」の一環として進められた周防灘開発と、豊前市議会の大型火力発電所の誘致反対闘争でした。この中心メンバーとして故松下竜一さんの存在は余りにも大きいものでした。建設阻止を掲げた環境権裁判を本人訴訟で闘い、「アハハ、敗けた敗けた」の言葉に象徴される如く、敗訴はしたものの、「環境権」という言葉は、今現在、憲法改正論議の中で課題になるほど社会に定着してきました。また、環境問題、反戦、反核、反原発、教育、「障害者」問題、人権、死刑制度、甲山えん罪事件、反天皇制、九電株主運動、東アジア反日武装戦線などを当事者が寄稿する形でテーマを拡げながら、32年間以上に渡り、第380号まで続いた「草の根通信」を編集し続け、全国の読者をまさに草の根的に紡いできた功績は決して忘れることはできません。

松下さんの意志を受け継ぐ「草の根の会」の代表格にある梶原得三郞さんは、私たちのインタビューに対し「松下さんの存在抜きには、草の根の会は語れない」と語る。梶原さんのこの謙虚さが、松下さんを支え続けてきたものであろうし、生活圏もほぼ同じの「草の根の会」の人たちが、生活の様々な場面で何かにつけて寄り合う、悩みも喜びを伝えあう、思いやる役割も果たしています。「全国につながりながら、地域で生きていく」あり方に多くの力が詰まっているように思えます。

 「草の根の会」の活動としては、渡辺ひろ子さんが、毎月2の日に継続している築城基地前座り込み行動は、今年の10月2日で353回目を迎えます。また、毎年行われる日出生台米軍演習反対闘争、中津市主催の「平和の鐘」イベントの継続、ピースサイクルの受け入れ、そして新たに始まった毎月3日のスタンディング、19日の行橋反戦集会とデモ行進等々、その取り組みは、枚挙の暇がありません。

 私たちは、松下氏亡き後も、10数年に渡り存在し続け、かつ闘い続けている今の「草の根の会」は、「闘いの磁場」として素晴らしい、そして互いに褒め合うにたるものとして、「プロ市民」人権賞の名にふさわしいと考えます。