第2回受賞者発表

今年も多数のご応募をいただきまして、ありがとうございました。

さて、第2回「プロ市民」人権賞の受賞者は

 

INFO SHOP「大都会門司港」です!

・・・といっても、「インフォショップって何?」という方もいらっしゃるかも知れません。

社会運動とアートの情報が集まり、同時に書店とカフェでもあるお店、それがインフォショップです。これを人が集まりやすい福岡市内ではなく、あえて北九州・門司港地域で、1950年代に建てられたアーケード市場にて展開するのが「大都会門司港」。オープンしたのは2016年です。

100年前、門司港は福岡市よりも大都会でした。その門司港に、再びスポットを与えることは可能なのか?と、店長の米澤豪さんが考えたのが店名の由来です。

店内では、一般的に有名ではないホームメイド作家の商品販売をはじめ、現代の大量消費社会・グローバル資本主義の流れに抗う人たちの情報を発信するなど、流行に乗らないカウンター・カルチャー・ムーブメントの一翼を担っています。

ほぼ毎日、何らかの企画イベントも開催しています。松下竜一、小出裕章、福島菊次郎、むのたけじ、中沢啓二、高木仁三郎、モーガン・フリーマン等々の「〇〇さんを熱く語り合う」シリーズ。「アナキズム展覧会」「否戦・否核を貫いた人々」「ハーメルンの笛吹き男を語り合う」「熊本の酒を飲んで復興支援」「門司港と筑豊の米騒動を語り合う」「国境を語り合う」「レゲエ音楽を語り合う」「退廃芸術と大ドイツ芸術をガン見する」「古今亭志ん朝の生誕を勝手に祝う」など、オリジナリティにあふれるものばかりです。

お店のあるアーケード市場が、いわゆるシャッター街になっていることを逆手に取り、降りっぱなしのシャッターをスクリーンにして映画を上映するという、ユニークな上映会を行ったこともありました。

どの企画も真面目なのか冗談なのか、紙一重なフィーリングで展開する謎のスペースであることも魅力です。ビール片手に語らったり、米澤さん手作りの朝食を食べることもできます。

かつては福岡市内にもインフォショップを名乗るお店がありました。しかし、そのお店も閉店し、「大都会門司港」は恐らく現在、九州で唯一のインフォショップです。アベノミクスで好景気と言いますが、その恩恵は地方には及んでいません。そんな地方都市でインフォショップを経営するところにも、米澤さんの気概を感じます。

今年の表彰式は門司港地区にあるカフェにて行います(詳細は後日発表)。式の前には「大都会門司港」の見学も行いますので、この機会に是非訪れてみて下さい。そして、こんなお店がもっと増えますように・・・との願いを受賞に込めました。

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コメント: 3
  • #1

    井上恵子 (土曜日, 16 11月 2019 16:56)

    おめでとうございます。素晴らしい賞ですね!

  • #2

    L (火曜日, 19 11月 2019 11:14)

    「大都会門司港」を表彰するとは、なんと素晴らしいことか!ここには行ったことはないけれど、素人の乱の松本哉さんが紹介していたので知っています。この界隈にもすごい鉱脈があると思うのでまた掘り下げてほしいですね。
     松本さんのスローガンは「革命後の世界を今、ここに作る」ですし、PSA法の施行を実質阻止したり、地域運動をやったかと思うと個人からの世界連帯を組織したりと大変なプロ市民です。

  • #3

    人権賞スタッフ(いのうえしんぢ) (水曜日, 20 11月 2019 10:28)

    コメントをわざわざありがとうございます!

    >井上恵子さん
    もっと素晴らしい賞になるように、みなさんと作っていけたらと願っています〜!もし可能であれば表彰式(後日、詳細発表します)にも是非ご参加を。

    >Lさん
    いつか「大都会門司港」にも行かれてくださいませ!
    松本哉さんの軌跡は重要ですね。9月に松本さんと会いましたが、フレンドリーな空気感も親しみ持てますね。