スタッフのつぶやき4. 「プロ市民」人権賞の先輩(僭越ながら)

「多田謡子賞」のこと

「社会運動」を対象にした「賞」なんて、ほんとにおこがましいと思う。問われるのは、選ぶ私たちの側だとも思う。これはずっと考えていく課題でしょう。

ただ、私には、素晴らしい先行例があるので、それを力に、模索をしていきたい。

『多田謡子賞』は、「無名な一人の、若くして亡くなった女性弁護士」の名を 冠したもの。「私は、私の敵と闘い続けるわ……と言い続けて、16年がたったような気がします。その間、私の敵は、何度も見え隠れしましたが、敵は敵。またのんびりと、闘い続けたいと思います。1986年賀状」。その志を受け継いだ方たちが1989から2019年まで財政の危機に2度もみまわれながら、95の団体・個人を支えてこられました。その中で、2004年(第16回)に、「確定死刑囚の外部交通権」を問う「Tシャツ訴訟」が受賞しました。「プロ市民人権賞」の原資提供者である故筒井修さんも、授賞して、この賞が持つ「支えあって闘い続けるつながり」を「中小未組織の労働者のための合同労組」活動の中で何よりも必要としていたこととつながったのでしょう。そんな感慨を改めて持ちます。

(運営委員・木村)