人権賞イメージビデオ上映から幕を切る。

第4回「プロ市民」人権賞の表彰式のはじまりです。

 

司会が選考委員と運営委員を紹介した後に、4人の選考委員を代表して小倉利丸さんから、早川由美子さんの受賞理由を語っていただきました。早川さんが、これまで製作されてきた映画作品への評価はもちろんですが、時事問題を取材して瞬時に公開するという映像アクティヴィストの側面、さらには社会運動や個人の情報発信力を高めるための「映像ワークショップ」を開講しているポイント。そういったものが受賞理由だということを、語ってもらいました。

 

今年度から新しく「B賞」という枠を作ったのですが、これを受賞していただいたのは「被ばく労働を考えるネットワーク」。この団体のスタッフ・なすびさんから送ってもらった受賞コメントの動画を上映しました。

 

賞金がそんなに高額でもなく、規模もささやかで有名でもない、この人権賞ですが、一人でも多く「こんなスゴイ人がいるんだよ」と知らしめるために活動紹介の動画を独自取材で完成して公開する、という試みもやっています。しかし、今回は取材対象者が映画監督…(汗)。自らが高いハードルをつくってしまったなぁと、自問自答しながら作った、早川由美子さんの「紹介動画」を上映しました。この動画作成のために、スタッフ5人は東京へ取材に行ったのですが、その事前のやりとりや取材中にも、とても細やかな気配りといい、社会に対する疑問への視点、他人への優しさといい、早川由美子さんという人柄に魅了されっぱなしでした。

 この紹介動画上映のあとは、早川さん自身からの受賞者スピーチ。そこでは驚いたことに、人権賞設立時の運営委員だった故・筒井修さんに触れて、映画出演した活動家のブライアン・ホウとの共通点ということも語られていました。

続いて、受賞への御祝メッセージ。西南学院大学・法学部国際関係法学科の田村元彦准教授からと、映像講座の生徒さんの柴家直子さんからのコメントを司会が読みあげました。そして、賞金と副賞のTシャツ、お酒(サポーターからの差し入れ!)ブーケ授与です。このTシャツは、毎回取材を通して、メッセージとイラストを描き上げて作成するオリジナル・デザインのTシャツです。

さて、表彰式を締めるのは、余興のコントです。(スタッフの個人的感想です→)実は朝からずっと、頭の中を占めていたのは、コントが上手くやれるのか…という心配。一瞬の余興のために、事前に録音作業をやったり、ダンスのための振り付けの打ち合わせなど、関係ない人から見れば、なかなかムダな時間と労力をかけてきたのでした。レコーディングに付き合っていただいたNさん、ダンサーのみなさん、そして運営委員のみなさん、一瞬の小ネタのために、みんなの汗と涙(大げさ)を流してまでも、これだけおつきあいしていただいて、本当に感謝しかありません!

さて休憩を挟んで、いよいよ「ブライアンと仲間たち パーラメント・スクエアSW1」の上映会です。映画公開後のブライアンのエピソード、パーラメント・スクエアのその後、登場人物たちの近況が伝えられ、現在のウクライナでの戦争にも関連した内容のインタビュー動画も流されました。世界の現状を見渡せば、胸がつぶれる想いがこみあげてしまいますが、この映画を共有したことで、勇気をもらえた人が多かったのではないでしょうか。

質疑応答の後には、参加者のみなさんと記念写真撮影で終了です。

 そんな感じで、怒涛の二連続イベントの初日を終ったのでした。