第五回受賞者・受賞団体発表

こんにちは!

すっかりと忘れた頃に更新される「プロ市民」人権賞から、大切なニュースです。

第五回「プロ市民」人権賞決定のおしらせです、ジャカジャーン!

 

ふと、ふりかえってみれば、何かの会議終わりの酒席で「社会運動に特化した賞があったら楽しいね」なんていう軽いノリの飲み話が、あれよあれよとカタチになって早5年。生まれたウサギも、天寿をまっとうする、そんな長い道のりを感じてしまう5年という年月を、我が人権賞も歩んできたわけです。えへん。

 

さて、受賞者の発表です。

 

第五回「プロ市民」人権賞(A賞)は…

 

今回は鮫島亮二さんに決定しました!

鮫島さんは、鹿児島県を中心に若い世代ならではの個性あるエッセンスを取り入れて、反原発運動を牽引してきた部分がポイントです。2008年、鹿児島市を中心に活動する反原発ユニット「天文館アトムズ」を結成し、鹿児島県の道路史上初めてとなる反原発サウンドデモを決行しました。2011年のフクシマ原発事故以降は、原発を止められなかった無力感と責任感を噛みしめながら、東日本からの移住者受け入れのサポートや、様々な反原発デモを企画、主催、運営、協力してきました。2012年の鹿児島県知事選挙では脱原発知事を誕生させるべく、勝手連的活動でUAチャリティーライブのプロデュースも。「楽しい」「かわいい」「面白い」などの方向性を大切にしながら、人の感情を揺さぶることをモットーにしているポイントが注目されました。

そして、仕事とクロスオーバーさせながら社会運動をやっている姿勢も評価されました。具体的には「発言の自由、表現の自由」を意識しながら出版社をやっている部分です。鹿児島では「ものを言えない空気がある」と鮫島さんは言います。議席数にものを言わせる政党や、ブラック気質な大企業が牛耳るような日本社会のなかで、その土地に住まなければ見えない空気はあるのでしょう。出版を取り巻く環境は良いとは言えない時代の中で、独自のユニークな動きを見せるビジネスの部分にも評価されました。

 

つづいてB賞のおしらせです。

 

こちらは、「安和、塩川で抗議行動を続ける市民 」に決まりました。

もしかすると、聞きなれない名前と思われるかもしれません。それもそのはずで、一般的な「団体」ではないのです。この集まりは、沖縄・辺野古への新基地建設反対運動で、埋め立てに使う土砂搬出に毎日現場で抗議行動を続ける人たちなのですが、「団体でない」「リーダーなき運動」というのが評価のポイントです。

大きな組織や団体の動きが、大きな川の流れと例えるなら、その川の偉大さを感じながらも別の支流という場所から、独自のサポートしながら本流に返すという形でしょうか。(もちろん、大きな団体とも連帯はしながらも、そのうえで)沖縄の未来がどうなるのかを見つめ、ひとりひとりが個人意思で「自分も」と 抗議に参加しています。

そのため、船へ土砂を積み込むダンプの台数をチェックすること、時には数人でダンプ前で牛歩で抗議することなど、座り込み行動に全国から参加される人たちの宿泊先をサポートする役目など、地味かもしれないけれど大切な役目をひたむきに続けてらっしゃる部分が、受賞の理由になりました。

 

ということで、授賞式は年をまたいで、2023年3月の予定です。

それまでに、鮫島さんを取材して、活動紹介ビデオの作成や、オリジナルTシャツの準備もやっていきます。その仕込みの一部も、もしかしたら、このブログで大事なところは隠してチラっとポロっと紹介することになるかもしれませんので、時々、こちらのブログものぞいてください。

それでは。

(「プロ市民」人権賞・委員会 いのうえしんぢ)